人気ブログランキング | 話題のタグを見る

67日目 花巻アルテマルカン

おはようございます。

曇りなのか雨なのか?、とりあえず朝は雨が降っていたのでゆっくり過ごすことにした。
Tさん所蔵のDVDを見ることにした。

67日目 花巻アルテマルカン_b0367657_21562931.jpg


地元テレビ局、IBC岩手放送の作成した津波の記録。
前半が視聴者から寄せられた津波の瞬間の三陸各所での映像。
後半が復興への歩みという構成。

三陸はすでに宮城県・気仙沼市、岩手県・陸前高田市、大船渡市と見ていたのだが、宮城県・仙台市から青森県・八戸市まで三陸海岸のほぼ全てにおいて相当な被害だったようだ。
震災当時のニュースと言えば、田んぼに津波が走っていくような速さの映像が思い出される。

この映像は、実際に住んでいる人たちが撮影しているため観ていられないような場面もあった。
車を押し流し、家を押し流し、自分の町が海の中に飲み込まれていく様子を撮影しながら、大の男が「なにが防波堤だよぅ、やめてくれよう、誰かとめてくれよぅ」と涙声で叫んでいるところが見ていていたたまれなくなった。
気仙沼に行ったときに知ったが、三陸海岸では明治時代以降だけで三度四度と津波の被害に遭っている。

今回のほとんどの映像において、住民は皆津波が防波堤を越えて来るとは思っていなかったようで、危機感を持たなかった人が特に逃げ遅れて命を落としてしまったようだ。
それぞれの町にどのように津波が襲ったのか、町を破壊したのか。
衝撃的な映像だった。

後半にも触れられていたが、国民全員の防災意識をもっと高める必要がある。
特に海岸に住む人は、もし津波が襲った際の避難方法ひとつで助かるか否か決まってしまう。
映像の中でも低い位置で避難したつもりになっている人、すぐそこに迫っているのに車に乗って行こうとする人、色々いた。
とにかく高台に上がることが重要だ。

67日目 花巻アルテマルカン_b0367657_21562916.jpg

お昼に冷やし中華を頂いたあと、利きリンゴジュース大会。
いずれも生産しているリンゴをジュースにしたもので全6種類。
左からジョナゴールド、きおう、金星、さんさ、サンフジ、はるか。
数種類しか飲んでいないが、ジョナゴールドは透明感が高く酸っぱく、はるかは甘かった。
リンゴの種類なんてジョナとフジぐらいしか知らなかったが、リンゴによって味はもちろん、濃度や透明度といった見た目も違う事に驚いた。


曇り空を伺いながらゴロゴロしていたが何となく外に出たかったので、15時過ぎに思い立って花巻にある宮沢賢治記念館へ。
記念館に着くところまでは良かったが、40分ほど見てから外に出ると雨に降られていた。

67日目 花巻アルテマルカン_b0367657_09401664.jpg


土産物屋の併設されたレストランは注文の多い料理店、山猫軒。

67日目 花巻アルテマルカン_b0367657_09401614.jpg


入口にあった、よだかの星をイメージした彫刻。
宮沢作品はよだかの星が一番好き。

記念館自体の展示はというと、私は宮沢賢治についての基礎知識がほぼ無いのもあり、彼があれ程科学や仏教に傾倒していたのかという驚きがあった。
彼の心象世界を表現したコーナーは理解するに至らず、どういった生涯を送ったのかを知ることはできた。
彼は文筆家というよりは宗教者で、科学と空想という対極のものを同じベクトルで見ていたようだ。

そして彼は生前、人に称えられることもなく短い生涯を終えたが、弟をはじめとする親類に言葉は悪いがビジネスとして利用されここまで広く日本人に浸透したのだと思う。
直接関係は無いが、文学として功績を収める人の中には科学も宗教も分割される事無く渦巻いている者も多い。
理系で文学に没頭するのは異端だと思っていたが、どうやらそうでも無いらしい。

その後は親友が最近この辺りの土地にゆかりが出来、来訪したという地域に根ざしたデパートへ。
探しているうちに、上がっていたはずの雨に降られてしまった。

67日目 花巻アルテマルカン_b0367657_09401656.jpg

閉店していた。(知ってはいたが、こういう貼り紙を目の当たりにすると少し哀しい)

その代わりになるかは不明だが、近くにある姉妹店へ。
閉店してしまったデパートの方では、地元民の愛する、箸で食べるのを強いられるほど爆盛りのソフトクリームがあったそうだがこちらにもあるのだろうか。

67日目 花巻アルテマルカン_b0367657_09401605.jpg

地元のダイエーや旧岩田屋(いずれも大型スーパーやデパート)にあったフードコートを思い出す。
たこ焼きやフライドポテト、ラーメンなどの軽食を提供している。
何百円か出せば小腹を満たせるようだ。
平日の夕方だが、ご覧のように中高生や子連れで賑わっていた。

67日目 花巻アルテマルカン_b0367657_09401691.jpg


ソフトクリーム150円。
残念ながら爆盛りとまではいかない、やや盛りぐらいか。
それにしてもこの価格でこのボリュームは安い!
雨天だが果敢に食す。
味も申し分ない。

67日目 花巻アルテマルカン_b0367657_09401735.jpg

東日本には、いまだドライバーに麺類やスナック類を24時間提供する自動販売機がいくつも現存するという。
コンビニや低価格のチェーン飲食店の台頭によりほとんどは姿を消してしまった。
当然福岡ではほとんど見かけないのだが、宮崎でドライブしている時には廃墟と化したドライブインはまだ見つける事ができた。
(※詳しいサイトによるとこの手の自動販売機は九州には皆無といっていいそうだ、理由はわからない)
古い看板や建物に興味のある私は当然立ち寄りたくなるのだ。
こちらの店舗は営業中。
置いてある機体はほぼゲーム機だが、一つだけカップ麺の自販機があり、コインランドリーが併設している。
ドライブインとしての役割は終えようとしているのかも知れない。

67日目 花巻アルテマルカン_b0367657_09401747.jpg

ゲーム機の景品となっている物は、なんと大半がエ◯本。
カプセルに入った下着なんかもあった。
普通、ゲームセンターにおいて子供は当然必死になって景品を取ろうとするが、この店で血眼で操作している大人がいるとしたら怖い。
幸い客は2名で、それぞれがガンダムのようなゲームとスロットのようなものに興じていた。

67日目 花巻アルテマルカン_b0367657_09401741.jpg


こちらが一機だけあるカップ麺自販機。
ただ購入して取り出すのみで湯はポットから注ぐらしい。
私の好奇心はいささかも満たせなかった。

67日目 花巻アルテマルカン_b0367657_09401724.jpg


部屋が繋がっていて、コインランドリースペースに入れる。
待合席が電車の椅子のようだった。

67日目 花巻アルテマルカン_b0367657_09401700.jpg


日詰駅の裏に、岩手山を代表とする奥羽山脈に日が沈んでいく景勝スポットがあった。
濡れた舗装に光線が反射し、赤く輝いていた。
刻々と夏に向かう大地。

盛岡から宮城の仙台あたりまでは奥羽山脈と北上山地に挟まれた盆地地形が続いている。
青森へ抜ける高速道路や新幹線もここを走る。
夏は暑く、冬は寒いそうだ。

夕飯の支度が出来たそうなので、景色に後ろ髪引かれながら帰る。


走った距離
紫波→宮沢賢治記念館→アルテマルカン桜台→ドライブインラベンダー→日詰駅→紫波
58km

使ったお金
宮沢賢治記念館¥350
ソフトクリーム¥150
給油¥1124

にほんブログ村 日本一周(バイク)

by aroundjapan | 2016-07-21 23:47 | 日本一周 | Comments(0)  

<< 68日目 遠野河童伝説 66日目 八幡平アスピーテライン >>