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62日目 気仙沼の朝市

おはようございます。

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朝7時、気仙沼の朝市を見に来た。
気仙沼魚市場の見学デッキは国内最大級のもので、今はカツオの水揚げシーズン。
気仙沼と言えばフカヒレが有名だが、カツオの水揚げはここ何年も日本一だそう。
この時期は黒潮に乗って北上する初鰹で、江戸時代では「目に青葉 ヤマホトトギス 初鰹」なんて言い、初モノ・旬モノを好む江戸ッ子には初鰹を食べる事は特に粋とされたらしい。

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手前はカジキマグロ。
大きいのがメカジキ、中くらいのがマカジキ。
奥に並んでいる魚はモウカザメ(正式にはネズミザメ)で、お弁当のフライや焼き魚に使用される。
食用として広く流通しているため、知らずに食べている場合がほとんどかもしれない。
心臓は「モウカの星」といい、酢味噌で食べると美味らしい。
などという知識は、マグロ漁船に乗っていたという元漁師のおじちゃんが解説してくれた。
知らないで見るのとは違い大変タメになったのでありがたい。
彼は漁船の見分け方も教えてくれた。
カツオ漁船は宮崎で見ていたので見分けられるが、船頭部が丸いのがサンマ漁船らしい。

サメのヒレを取ってフカヒレの原料に加工する作業も傍でやっていた。
近くで見ると血まみれで結構グロテスクだったので写真割愛。

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向かって一番左には定置網漁船がつき、タイやヒラメ、アジ、イナダなど様々な種類の魚が上がっていた。
気仙沼の魚の多様さがうかがえる。
買い付けに来たのは地元の魚屋さんやお寿司屋さんだろうか、女性の姿もチラホラ見える。
彼らは魚を見定めた上で、紙に何かをメモして窓口に提出していた。

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カツオ漁船のライン選別。
大きさでそれぞれのコンテナに仕分けているようだ。
コンテナはビンチョウマグロなどでいっぱいで、何十ものコンテナをトラックで買い付けていく東京や大阪の業者もいるらしい。

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先ほど提出していた票の開札が始まったようだ。
いわゆる競りかな。

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魚市場に見学に来た人向けと見られる、英語図解入りの魚にまつわるアレコレの掲示が面白かった。
10枚ほど貼ってあったが全て読んでしまった。

カジキマグロを箱詰めする作業まで一通り見終えると、隣にあるお土産屋の海の市へ。
そろそろ実家にお土産を送ろうと考えていたので、カニ缶などを購入。
お店のかわいいお姉さんに色々勧められて図に乗った訳ではナイ(-。-;

隣の店で気仙沼ご当地キャラクターのホヤぼうやグッズを取り扱っているので、シールを捜したが取り扱っていない模様。
イオンにあるかも、と言われたので行ってみるもやはり取り扱っていない。
外は暑いのでしばらくフリーWi-Fiがあるフードコートで涼んだ。
途中100円ショップがあったので、あるものを仕入れた。

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ホヤぼうやグッズは復興商店街という所にあった。
グッズ店の店員さんから震災のことについて話が聞けた。
震災の記憶は、住民に取ってどれほど重いことなのか計り知れないのでこちらから話を切り出すことが出来ない。
彼は自然に話してくれたので、津波の来た時のことを想像することが出来た。

お腹が減ったので店員さんから気仙沼名物としてフカヒレラーメンを教えてもらったが、値段に怖気付き薬膳カレーなどというわけのわからんものにお金を使ってしまった。
それなりに美味しかったが店の女性に愛想がなかった。
後で見た復興商店街のパンフレットに、300円でパスタやそばなど日替わりで出してくれるお店が出ていたのでそこに行けば良かった…。

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陸前高田から飛び出したような地形の唐桑半島に、津波を体験出来る施設があると知って来てみた。
この施設、実は311の地震をキッカケに作られた訳ではなく、30年以上前に出来たものらしい。
東日本大震災を受けて映像を差し替えたとのこと。
元来この三陸地方には津波が多く、50年に一度は多数の死者を出す津波被害に見舞われているという。
全く知らなかった。

設備はやや年季が入っていたが、津波が予測される地方に住む方々は防災意識を高める為に知っておいた方が良いと思う。
震度3ほどの揺れが何度も続き、イスが揺れ、波の迫力ある映像とともに風が吹き付ける。
他に客がおらず、一人きりで見たので覚悟はしていたがそれなりに怖かった。
サーフィンをしていても波が怖いと感じることは多い。
波の力は強く、抗うことが出来ない。
地震が来て30分後の津波だったそうだ。
まず高台に逃げること、予測していれば逃げ遅れる事は免れただろう。

受付の女性も震災当時のことと、被災者の立場からその後の被害格差や工事計画への疑問、要望について話してくれた。
ビジターセンターにて感じた事は多かった。

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唐桑半島の突端にあるやけに綺麗な船着場にて。

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その後、陸前高田の道の駅跡を見た。
周囲には7万本もの松原が広がっていたらしく、名称は道の駅高田松原という。
上部に津波到達点のラインが入り、内部は慰霊の写真展示がされているようだが、建物を見るだけでもここで失われた命を思い、心に穴が開いてしまうようで長くは見ていられない。
奇跡の一本松も歩いて見に行ってみたが、その前にもっと衝動的なものをたくさん見てしまったので得られるものは少なかった。
しかし現在は枯れてしまったとはいえ、津波に負けず残った事は信じられないぐらいだ。

大船渡に戻った。

走った距離
気仙沼朝市→港→イオン気仙沼→復興商店街→唐桑津波ビジターセンター→奇跡の一本松→大船渡
103km

使ったお金
給油¥964
百均¥216
お土産¥1296
ホヤボーヤ¥454
薬膳カレー¥880
郵便¥562
ビジターセンター¥300JAF割引

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by aroundjapan | 2016-07-15 13:30 | 日本一周 | Comments(2)  

Commented by まさを at 2016-07-15 22:22 x
こんばんわ。
旅先で、凄く熱心に見て聞いてまわられてますね。今回のブログは非常に勉強になる事ばかり書かれてました。
ありがとうございますm(__)m
私も2年前に、気仙沼に泊まり朝早く起き港を歩き、出港していく船を見て涙した事を思い出しました。
津波体験館にもっともっと人が来るようにして、2度と津波で人が亡くならないように、風化しないようにしてもらいたいですね。
明日も怪我のないよう、安全な旅をして下さい!
Commented by aroundjapan at 2016-07-15 23:31
>まさをさん
こんばんわ。
せっかく九州から東北まで行っているので得られるものは何でも持ち帰りたいです。
津波だけでなく防災意識を高める施設は全国にありますので、興味があれば行ってみてはいかがでしょうか。
リンク貼っておきますね(^_^)
http://www.bosailabo.jp/check/museum/

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